自転車の車輪の回転軸に近い部分をハブと呼びます。
自転車はフリーハブという構造が使われており、ペダルを回すことを止めても車輪は惰性で回転します。
競輪に使われるピストバイクの場合、フリーハブになっていないためペダルを逆方向に回転させるとバック走行できますが、ママチャリはそのような構造にはなっていません。
ハブにオイルは厳禁
フリーハブ構造はラチェットという爪があることによら空転できるようになっています。
ハブの中にはグリスが詰められていますが、時々素人修理としてハブの中にスプレーオイルを吹き掛ける人がいます。
グリスというのはバターみたいな硬い油。
オイルはサラサラしていますが、グリスが詰められてハブにオイルを使ってしまうと、グリスが溶けて流れてしまいます。
ラチェットの動きが悪いとか、グリスが固着しているものを改善する目的と称してスプレーオイルを吹き掛ける人がいますが、瞬間的には改善したようになります。
ただし、グリスが溶けて流れていくため、本来あるべきグリスがなくなってしまうため壊れるのが早くなります。
本来ならハブを開けて洗浄し新しいグリスを詰め直す作業が必須なのにも関わらず、スプレーオイルを使ってしまったために数ヶ月で壊れる結果になりかねません。
きちんとメンテナンスしながら使えば10年くらい使えるハブが、数ヶ月で修理不可能になることもあります。
恐ろしいことに自転車店でも
素人さんが何も知らずにやってしまったなら仕方ありません。
問題なのは、プロとされるべき自転車店でもこのような修理をすることにあります。
スプレーオイルを使うと、一時期には改善します。
しかし本来は何年も持つはずのハブが、数ヶ月で寿命になってしまうことも。
恐ろしいことに、プロとされるべき自転車店でもやってしまう。
一時期には改善するのでお客さんは直った気になります。
しかし数ヶ月後にはおかしくなり、再び修理を頼むと寿命だから取り替えるしかないとウソを言われる。
本来ならスプレーオイルなんかを使わずに、きちんとハブの洗浄と新しいグリスの詰め替えをすれば何年も使えたパーツが、数ヶ月で故障して修理不可能になる。
このようなことをしている自転車店もあるため、注意が必要です。