近年注目を浴びているロードバイク用チューブにポリウレタン系チューブのTubolito(チューボリート)があります。
このチューブ、バルブ長42mmで38gと超軽量なのが特徴です。
一般的なブチルチューブだと90~100gはありますから、その軽さが異次元なことはすぐにわかると思います。
チューブ軽量化の効果
自転車はペダルを回して、チェーンが動いて後輪が回転することで進みます。
車輪は円形ですが、外周部の軽さは漕いだ時の軽さに直結します。
そのため、100gあるブチルチューブがたった38gのチューブに変わると、漕いだ時の軽さも一気に変わる。
ホイールの外周部をリムといいますが、リム、チューブ、タイヤの軽量化はまるで違う自転車になったかのような大きな変化をもたらしてくれるのです。
Tubolitoの弱点
チューボリートはたった38gなので、まずその軽さは異次元といっていいでしょう。
その代わりお値段も高め。
普通のブチルチューブは900円程度で買えるのに対し、チューボリートは4000円を超えます。
素材はTPU(ポリウレタン系熱可塑性エラストマー)。
この素材により、圧倒的な軽さを売りにしているチューブになるのですが、弱点もあります。
まず、製造不良の事例が多いこと。
バルブ付近が弱いようで、バルブ接合部あたりで初期不良が見られることが多いようです。
パンク耐性はそこそこありますが、すぐにパンクしてしまった事例も多く見られます。
普通のチューブなら1000円以下で買えるのに、奮発して買った4000円を超えるチューブがすぐにパンクしてしまうと、なかなかお財布には厳しいものがあります。
ゴム系チューブに比べると、乗り味もやや硬めという人が多いです。
軽量チューブは使い方による
軽量チューブの場合、根本的にはレース用と考えたほうがいいでしょう。
一発決戦用なので、普段使いには向かない。
パナレーサーに、R-AIRという軽量ブチルチューブがあります。
このチューブは普通のブチルチューブよりちょっと高いくらいの値段ですが、説明書には普段使いには向かないと明記されています。
このチューブはそこまで耐パンク性能が低いわけではありませんが、軽量チューブはどうしてもパンクに弱いものも多い。
通勤・通学目的であればノーマルのブチルチューブのほうが適しています。
軽量チューブは乗ってみると「おっ!」と思うほど軽さを感じますが、軽さと引き換えに耐久性や耐パンク性能を落としていることもあります。
選ぶチューブは、用途に応じて選ぶことが大切です。
ラテックスチューブはそこそこ軽く、耐パンク性能も高く、かつ振動吸収性が優れていることで知られています。
しかし空気が抜けるのが著しく早く、12時間で1Bar程度抜けます。
SOYOのラテックスチューブは超軽量ですが、エア抜けもさらに早い。
なのでラテックスチューブは、レースや日帰りライドには向きますが、何日もツーリングする場合には向かない。
また毎日空気を入れないといけないため、面倒に感じる人にも向きません。
その代わり、振動吸収性と転がりの良さはピカイチ。
チューブによって性能が全く異なりますので、自分の使う用途に合わせて選びましょう。