近年、グラベルロードという新しいジャンルが出ています。
初めてロードバイクを買おうと思っている人にとっては、同じようにドロップハンドルだし、何が違うのか分からないまま購入して後悔する人もいるようです。
素人さんが間違いやすい、ロードバイクとグラベルロードの違いについて解説します。
ロードバイクとグラベルロードの違い
まず、ロードバイクから。
具体的な画像を見たほうが分かりやすいと思うので、イタリアのブランド、ビアンキのSPRINT DISCという車種を挙げます。
次に、グラベルロードを見ていきます。
同じくビアンキのVIA NIRONE ALLROADを。
どちらもドロップハンドルだし、ディスクブレーキが付いているし、いったい何が違うんだろ?という話になります。
さらに具体例を挙げてみます。
イタリアのブルーが特徴のジオスというブランドのフェレオというロードバイク。
ジオスのグラベルロード、MITO。
初めてスポーツサイクルを買おうという人には、何が違うのかみても分からないと思います。
ここでロードバイクとグラベルロードの大きな違いを見ていきます。
ロードバイク | グラベルロード | |
走る場所 | 舗装路のみ | 舗装路とオフロード |
タイヤ | 細目(28c以下が多い) | 太目(35c以上が多い) |
ブレーキ | リムブレーキorディスクブレーキ | ディスクブレーキ |
ロードバイクは、舗装された道路を快速で走るための自転車。
そのため、タイヤは細目になっていて、25mmか28mm幅のタイヤが多い。
(ロードバイクでは、mmをcと表記することがほとんどです)
グラベルロードは、グラベル(砂利道)と、舗装路の両方を走れるように考えた自転車。
細いタイヤではオフロードを走ることはできないので、太目(35mmや38mmなど)を履いているのがポイント。
また、ロードバイクではリムブレーキと呼ばれるタイプと、ディスクブレーキと呼ばれるタイプの両方がありますが、グラベルロードはディスクブレーキのみです。
ロードバイクの場合、太いタイヤはフレームに当たってしまうため限界があります。
グラベルロードは太いタイヤを履けるようにフレーム設計を見直している。
舗装路を走る場合、とにかく空気抵抗を下げるような低いポジションで走ることが出来るようなフレーム設計になっていますが、グラベルロードの場合は高速走行を主眼に置いていないため、安定志向でややハンドル位置も高めです。
そのほか、ロードバイクは荷物を積載することや泥除けを装備することを全く考えていない作りですが、グラベルロードでは標準装備で泥除けが付けられるダボ穴が付いていたり、キャリアなどを設置して荷物を積載しやすい作りとなっています。
その分、フレームもロードバイクよりも頑丈な作りになっていることが多く、ロードバイクよりもフレーム重量が重くなることが多い。
グラベルロードは、このような非舗装路を走るには最適です。
もしくは、荷物を積載してのツーリングも向いています。
舗装路を最速で走りたいなら、ロードバイクが適していると言えます。
日本では
グラベルロードは海外ではグラベルレースがありますが、日本だと非舗装路で長距離走るような場所がありません。
グラベルロードはタイヤが太いことも一つの特徴ですが、タイヤが太いということはそれだけタイヤに入っている空気量が多くなり、振動吸収性がよくなります。
その一方、タイヤが太くなれば重量が重くなることがデメリットともなります。
日本では舗装路でグラベルロードを乗る人も多いのですが、振動吸収性がよく乗り心地がいいことからあえて舗装路しか走らないけどグラベルロードを選ぶ人もいます。
また、ロードバイクでは走れないようなちょっとした砂利道も気軽に走れるメリットがある。
ロードバイクよりも乗り心地がいいということで、あえてグラベルロードを選択する人もいれば、キャンプツーリングするためにグラベルロードを選ぶ人もいます。
ロードバイクは速く走ることに特化している自転車と言えますが、グラベルロードは舗装路よりもオフロード性を強めている分、舗装路ではそれほど速いわけではありません。
ロードバイクと比べると、どうしても重さを感じてしまう。
単に見た目がカッコイイ!と思って、ロードバイクを買うつもりだったのにグラベルロードを買ってしまう人もいるようですので、それぞれの自転車の特性を考えて、どういう使い方をしたいのかを基準に考えましょう。
ロードバイク | グラベルロード | |
メリット | 舗装路では最速
グラベルロードよりも走りが軽い |
砂利道、ちょっとしたオフロードでも走れる
乗り心地がいい 荷物を積載しやすい |
デメリット | 荷物の積載性は皆無に近い
オフロードは走れない |
舗装路のみならロードバイクよりも走りが重い |
グラベルロードはタイヤを細いものに変えて乗ることは出来なくはありませんが、ロードバイクのタイヤを太くすることは事実上難しくなっています。
基本が異なる自転車なので、用途を決めてから選びましょう。