ロードバイク用のタイヤの中には、タイヤ表面に溝がないスリックタイヤもあります。
車やオートバイのタイヤには溝があり、溝がなくなって走っていると違反になります。
ママチャリのタイヤも溝がありますが、ロードバイクのタイヤの中には溝が全くないタイヤも。
自転車タイヤの溝はお飾りに近い
車やオートバイのタイヤの溝は、排水性を意識しています。
地面の水分をタイヤの溝で排水し、地面とのグリップ力を確保しています。
タイヤの溝で排水が追い付かなくなると、車はコントロール出来なくなってしまいます。
これをハイドロプレーニング現象と呼びます。
自転車タイヤも多くは溝があるのですが、自転車タイヤのように幅が狭いタイヤでは、タイヤ表面にある溝はほとんど排水性には関わらないとされています。
そのため、溝が全くないスリックタイヤでも成立する。
自転車タイヤのグリップ力は、タイヤ表面のコンパウンドの質や、タイヤ内部のケーシング層(繊維層)の方向により決まり、タイヤ表面の溝はほとんど関係ありません。
従って、スリックタイヤだから滑りやすいこともなければ、スリックタイヤだから雨に弱いわけでもありません。
ロードバイクのタイヤでは、低グレードのタイヤは露骨にグリップ力が弱いものもありますが、低グレードのタイヤでも溝はある。
純粋にタイヤの質が低いためにグリップ力が弱いだけです。
何のための溝?
自転車タイヤの溝ですが、主には「どれくらい磨耗したか」の判断に使われます。
タイヤを買った新品時には溝があったのに、気がついたらツルツルになっていたのであれば、速やかにタイヤ交換すべき。
そういう意味では、スリックタイヤは交換時期がやや分かりにくいこともある。
しかし、スリップサインという、小さな穴がタイヤ表面にあることが多いです。
スリップサインがなくなった時が、タイヤの交換時期。
タイヤは走りの質に関わるだけでなく、安全性にも大きく関わる重要なパーツ。
早めの交換で事故を未然に防ぎましょう。