ロードバイクやクロスバイク、ギアの数が多いとどんなメリットがある?

近年、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ自転車では、ギアの枚数がドンドン増えていっています。
初心者の方がロードバイクやクロスバイクを買うときに、ギアの枚数が多いとどんなメリットがあるのかよくわからないまま、テキトーに選んでしまう人もいるようです。

ギアの枚数が多いことは、どんなメリットを生み出すのでしょうか?

ロードバイクのギア枚数

スポーツ自転車のギア数を表示するとき、このような表記になります。

2 × 11

前の数字はフロント変速の枚数、後ろの数字はリア変速の枚数を意味しています。
もしくは、10速(10s)、11速(11s)などと表示することもありますが、基本はリアの変速枚数で表示するのが基本。

ロードバイクの変速コンポーネントの最大手はシマノですが、シマノのコンポーネントの変速枚数はこうなります。

※コンポーネント=変速機やブレーキなどの総称

コンポーネントの名称 変速数
デュラエース 2×11
アルテグラ
105
ティアグラ 2×10
ソラ 2×9
クラリス 2×8

ロードバイクやクロスバイクでは、ギア比という考え方を重視します。
ギア比というのは、クランク(ペダル)が一回転する間に後輪が何回転するかを表す数字です。

実は多くの場合、どのグレードのロードバイクやクロスバイクを買っても、一番重いギアと一番軽いギアのギア比はさほど変わりません。
一枚のギア板に、何個の歯が付いているかを数字で表すのですが、一枚のギア板に50個の歯があれば50Tと表記します。

多くのロードバイクではフロントが50-34T(2段)、リアは11-28Tあたりが主流。
そうなると一番重いギア比と一番軽いギア比はこのようになる。

・最も重いギア 50/11 = 4.55
・最も軽いギア 34/28 = 1.21

最も重いギアはペダルを一回転させると後輪が4.55回転する。

リア8速でも11速でも、最大ギア比と最小ギア比は同じくらいになっているものが多い。
そうなると、最も重いギアと最も軽いギアの間に、どれだけギアがあるのかということになってきます。

リアのギアの枚数が多いと、最も重いギアと最も軽いギアの間にたくさんギアがある。
リアのギア枚数が少ないと、最大と最小のギアの間に少ししかギアがないため、ちょっとだけ重く、ちょっとだけ軽くという変化が出来ない。

ギアの枚数が多いということは、「ちょっとの変化」を付けたい場合に有効になってくるわけです。
少しだけ坂の傾斜があるから、ちょっとだけ軽くしたいと思うときに、ギア枚数が多ければしやすい。
ギア枚数が少ないと、ちょっと軽くしたいだけなので一気に軽くなりすぎてしまう・・・

ギアの枚数が多い・少ないことで足への負担まで変わるわけです。

スポーツ目的では10速以上が主流

ロードバイク用のコンポーネントには、リア8速もあれば11速もあります。
主流は10速以上。
ギアの枚数が多いほうが、よりスポーティーに走りやすくなる。

ギアの枚数が多いということは、足にあった適切なギアを選びやすいという意味で「痒いところに手が届く」と言えるかもしれません。

値段で言うと、ギアの枚数が少ないもののほうが圧倒的に安いです。
リア8速のクラリス搭載のロードバイクであれば、定価は10万円を切るようなものが多い。
一方、リア11速の105(いちまるご)搭載のロードバイクは、フレームの素材にもよりますが18万円より上が多くなる。

最初に8速のロードバイクを購入して、あとからコンポーネントを交換して11速にする方もいます。
クラリス搭載のロードバイクを、リア11速の105にしようとするとどうしても10万円近く掛かってしまうので、最初からギア枚数が多いロードバイクを購入したほうがお得ともいえます。


スプロケットと呼ばれる、たくさんの歯が付いたもの

スプロケットを交換することで、最も重いギアと最も軽いギアを変えることも可能。
ロードバイクやクロスバイクは、購入した人が使いやすいようにどんどんパーツを交換していくことが主流です。

クロスバイクの場合はリア8速が最も多く見られます。
変速段数を増やしたい場合、スプロケットの交換だけでは何も起こりません。
原則としては、ブレーキを除くコンポーネント全部を交換する必要があります。
変速段数を増やすにも、フロントの変速周りですら交換する必要がありますし、ハンドルについているシフターまで交換する必要がある。

そのため変速段数を増やすにはそれなりのお金が掛かるということも知っておいたほうがいいでしょう。


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