高齢者の免許返納問題に関係して、車から自転車に切り替える事例は増えていると言われます。
高齢者が自転車に乗る上での懸念は、やはり転倒事故。
大怪我になる可能性もありますが、転倒しにくいと思って3輪自転車を選ぶと、むしろ転びやすいこともあることは以前も書いた通り。
近年、高齢ドライバーの事故が社会問題化し、免許返納を勧めることが増えています。 そのような時代ですが、免許を返納してしまえば買い物などの足がなくなってしまうので、自転車に移行するケースも増えています。 中には、免許返納後に自転車購入に対する補助金を出す自治体もあるのですが、大きな間違いを犯す...
国民生活センターからも注意が
3輪自転車の走行特性と危険性については、国民生活センターからも注意喚起が出ています。
従来より、大人向けの三輪自転車が販売されています。三輪自転車は後2輪のものが主流であり、近年では電動アシスト機能を搭載したものも販売されています。
PIO-NETには、2013年度以降の約6年間に三輪自転車に関する相談は138件寄せられており、契約当事者年齢の割合をみると、70歳以上が全体の約7割を占めており、高齢者が転倒し骨折したという事例もみられました。三輪自転車は二輪自転車より安定性があるように思われがちですが、走行中の挙動は二輪自転車とは異なり、カーブ走行や左右に傾斜した路面を走行する場合には、三輪自転車であっても転倒する危険性があるため、運転には注意が必要です。
3輪自転車の問題点は、慣れるまではむしろ転びやすいこと。
後ろ2輪のタイプだと、曲がるときに後輪の片方が浮いてしまうと、一気にバランスを崩して転倒します。
最近は前が2輪、後ろが1輪の3輪自転車も出ていますが、このタイプのほうが安定度は高いようです。
どちらにせよ、3輪自転車は慣れるまでが危険。
片輪が浮いてしまうと一気に転ぶので、高齢者向きだとは言えません。
高齢者向きだと、4輪のほうがオススメa
最近は高齢者でも転倒しにくい自転車として、4輪自転車が注目を浴びています。
昨年道路交通法が改正され、4輪自転車も歩道通行が可能になりました。
道路交通法では、70歳以上であれば歩道を徐行することが出来ます。
今一番注目を集めているのが、協栄製作所のけんきゃくん。
電動アシスト付きの4輪自転車で、転倒しにくいように設計されているのがポイント。
しかし、値段は高い。
税込30万2500円となっているので、それなりのグレードのロードバイクと変わらないお値段となっています。
2輪の電動アシスト自転車が10万~13万程度なことを考えても、高い。
自転車の設計をみても、重心を低くすると同時に、転倒しにくい設計になっていることがわかります。
さらに高齢者でも十分な制動力を得やすい、ディスクブレーキ仕様になっていることもポイント。
ただし絶対に転ばないなんてことはありえないので、万が一のためにヘルメットは被ったほうがいいですね。
高齢者の場合、転倒した際の受け身などもどうしても取れないで重症化することもありますので、ヘルメットは強く推奨します。
カジュアルタイプのヘルメットも最近は増えています。