自転車のタイヤの形式には、チューブタイヤ、チューブレスタイヤ、チューブラータイヤの3つがある。
チューブレスタイヤは車やオートバイでも普及していることでご存じの方も多いだろう。
タイヤ自体が空気を保持できる機構を持っている。
チューブラータイヤは自転車のみに使われるもので、特にロードバイクなど競技で使われるタイヤ。
チューブラータイヤは円筒状にタイヤゴムがあり、その中にチューブが縫い付けられている。
チューブラータイヤ専用のリムに、セメントや粘着テープを用いて貼り付けるものだが、ほぼレース用となっており一般にはあまり普及していない。
ロードバイクやマウンテンバイクでは、チューブレスタイヤの波が来ている。
しかしママチャリの場合は、チューブレスタイヤは全く普及しておらず、恐らく全くと言っていいほど無い。
目次
ママチャリのパンクの原因
ママチャリのパンクの原因は、約7割は空気が足りないことで起こるとされている。
クギや針金など異物を踏んでパンクするのは、実は多いとは言えない。
空気が足りないことで、タイヤの中でチューブがズレる。
タイヤの中でチューブが擦れてしまい、チューブに穴が開く揉まれパンク。
空気が足りないことで、段差によりチューブがリム押し付けられる。
タイヤがついている金属の部分をリムと呼ぶ。
段差超えの時に空気が足りてないことで、チューブがリムに打ち付けられてパンクするのがリム打ちパンクと呼ばれるものだ。

自転車のタイヤには空気を入れましょうと言われても、その重要性に気が付いていない人は多い。 空気が足りないとどのようなことが起こってしまうのか、3つの弊害について解説します。 リム打ちパンクが起こりやすくなる 車輪のタイヤが嵌っている金属の部分をリムと呼ぶ。 空気が足りない状態でママチ...
もしママチャリのタイヤがチューブレスタイヤであれば、パンクの約7割を占めるとされる揉まれパンクやリム打ちパンクを無くすことが出来る。
チューブが無い以上、擦れることもなければ、穴が開くこともないからだ。
しかしママチャリにチューブレスタイヤは全く普及しておらず、恐らくは全くと言っていいほどないだろう。
ママチャリにチューブレスが無い理由
ママチャリでもノーパンクタイヤというものも存在している。
しかしノーパンクタイヤは重大な欠点があり、乗り心地が極めて悪い。
ノーパンクタイヤは空気を入れないで使うため、乗り心地が悪い上に重いのが難点。
車やオートバイではチューブレスが普通に存在しており、ロードバイクやマウンテンバイクでもチューブレスの波が来ている。
しかしママチャリにチューブレスタイヤが無い理由は、恐らくはメンテナンスの煩雑さが一般ユーザーには難しいと判断されてのことではないだろうか?
ロードバイクやマウンテンバイクでチューブレスタイヤを使う場合、チューブレスタイヤ専用のリム(ホイール)が必要になる。
その上で、タイヤから空気が漏れないように、また軽度のパンクであれば自動で穴を塞いでくれるようにシーラントという液体を入れておく。
このシーラント剤は、半年ほど経つと劣化してしまうため、入れ替えが必要になる。
ロードバイクやマウンテンバイクなどのスポーツ自転車では、タイヤ交換やメンテナンスはユーザー自体が行うことが多く、自分でタイヤを交換するもの。
しかし、ママチャリでは自分でタイヤ交換する人は限りなく少ない。
タイヤが嵌る金属部分(リム)の構造も、ママチャリとスポーツ自転車ではちょっと違う。
ママチャリはスポーツ自転車よりも低い空気圧で乗るため、リムもシングルウォールというものになっている。
一方、スポーツ自転車のほとんどは、ダブルウォールという構造になっている。
シングルウォールのリムは、ダブルウォールよりも安価。
壁が一つか、二つかの違いであるが、シングルウォールのリムではチューブレス用にすることは不可能と言ってもいい。
チューレスタイヤを使うには、リムの中にチューブレス専用のリムテープというものを貼る必要がある。
リムからのエア漏れを防ぐためのテープ。
シングルウォールのリムでは、チューブレス用リムテープをうまく貼ることが出来ない。
ダブルウォールのリムはシングルよりも値段が高くなるため、ママチャリにチューブレスを採用するとママチャリの値段が上がってしまう。
タイヤ自体も、チューブレス用タイヤは高くなる。
またチューブ入りのタイヤよりもチューブレスのほうが空気が抜けていくのが早い傾向があるため、頻繁に空気を入れて空気圧を管理する必要もある。
ママチャリでは2週間に一度くらい空気を入れる必要があるが、多くの人は2週間どころか1ヶ月に一度も空気を入れていない現実もある。
チューブレスでも空気を入れていないと意味が無いので、スポーツ自転車並の管理が要求されてしまう。
従って、
1、ママチャリをチューブレスタイヤにするには、製品の値段が上がってしまうこと
2、スポーツ自転車のような趣味ならともかく、ママチャリユーザーには管理が難しい
3、チューブレスタイヤがパンクした場合、タイヤごと交換になるため費用が高くなる
こういうところから、ママチャリにチューブレスタイヤが無いのではないだろうか?
実際のところ、チューブ入りタイヤよりもパンクリスクは軽減するのがチューブレスのいいところではあるが、いざパンクした場合はタイヤごと交換しないといけないため費用が高くつくかもしれない。
ママチャリのパンクの原因の約7割は、空気が足りないことでチューブが擦れて穴が開くことや、チューブが打ち付けられて穴が開くこと。
チューブレスにすればこれらが無くなるので、パンクしづらくなるだろう。
しかし、費用面では高くなる可能性もあるので、全くと言っていいほどチューブレスタイヤはママチャリに採用されていないのが現実。
2週間に一度でも空気を入れればいい
ママチャリではチューブ入りタイヤが使われているが、2週間に一度でもタイヤに空気を入れれば、ほとんどのパンクは防げる。
さらに、段差では十分に減速してお尻を浮かせて通過するようにすれば、リム打ちパンクも防げる。
今後はママチャリでもチューブレスの流れが出る可能性もゼロではないが、ママチャリに乗る人は趣味で乗るのではなく、通勤通学など実用目的で乗っている。
値段が高くなることや、費用が高くなることにはシビアなのも現実。
パンクしたくないなら、空気を入れるというのが今のところ一番の方法と言っていいだろう。

コロナ禍で自転車通勤を始めようとしている方が多いのですが、一番気になるのは通勤中にパンクしてしまった場合。 ロードバイクやクロスバイクの場合、工具なしで車輪を外せるようになっているものが主流なので、その場でチューブを新品に交換して、携帯用空気入れで空気を入れて走り出すことも出来ます。 ママチ...