自転車通勤を始める人の落とし穴。労災問題や横領問題へなるリスク。

コロナ禍で自転車通勤を始めた人は多いと言われており、自転車業界は特需であるかのように売れているそうです。
そんな中、自転車通勤を始めた人にコロナウイルスとは関係ない問題が発生していると言われています。

会社に申請せずに自転車通勤

ほとんどの会社では、通勤ルートを事前に申請する。
これにより通勤手当として、電車代(定期券代)を支給している会社がほとんど。

コロナ禍により感染リスクを軽減させるため、自転車通勤を選ぶ人も増えている。
しかし、会社に無断で自転車通勤している人も増えているようで、新たな問題を生む原因にもなっている。

横領問題

通勤ルートとして電車で出社することを申請している場合、電車通勤から自転車通勤に変えると、本来は支払う必要が無い電車代を会社から横領している状態(不正受給)になってしまう。

法律上、会社は従業員に対して通勤手当を支払う義務はない。
しかし多くの会社は従業員に対し、申請されたルートで来る上では公共交通機関(電車やバスなど)の定期券代を支給する。
法的に義務ではないにもかかわらず従業員に通勤手当を支給するのは、一種の福利厚生ともいえる。

もし電車ルートで出社すると申請していたにもかかわらず、定期券を購入せず自転車で通勤していたとしたら、会社を騙して定期券代を横領したことになってしまう。
これは詐欺(刑法246条)、業務上横領(刑法253条)に当たる恐れが高いので、悪質だと会社が思えば逮捕されてしまう恐れすらある。

脱税問題

一般的に、定期券代など通勤手当は課税されない。
これは国税庁からの通達で、適切な最短ルートについて支給する定期券代は非課税だとしているから。

では自転車通勤の場合、どうなるのだろうか?
国税庁は車や自転車通勤の場合、非課税範囲を通達として出している。

マイカーなどで通勤している人の非課税となる1か月当たりの限度額の表

片道の通勤距離 1か月当たりの限度額
2キロメートル未満 (全額課税)
2キロメートル以上10キロメートル未満 4,200円
10キロメートル以上15キロメートル未満 7,100円
15キロメートル以上25キロメートル未満 12,900円
25キロメートル以上35キロメートル未満 18,700円
35キロメートル以上45キロメートル未満 24,400円
45キロメートル以上55キロメートル未満 28,000円
55キロメートル以上 31,600円

https://www.nta.go.jp/taxes/

shiraberu/taxanswer/gensen/2585.htm

この表は、距離別に出さないといけない通勤手当の額ではない。
距離別に、「この額までなら非課税にします」というもの。
会社には、車通勤、自転車通勤でも通勤手当を出さないといけない義務は無い。

電車で来ると偽り、定期券代を支給されながらも自転車で来ていた場合には、脱税になる恐れもある。
しかし、会社に無断で自転車通勤していたことが発覚した場合、原則として会社に返金を求められることが多いため、事実上は税無関係でお咎めが入ることはほとんどないだろう。

懲戒処分の恐れ

会社の規則で自転車通勤が認められていない場合、発覚すると懲戒処分になる恐れもある。
また無断で自転車通勤をしているケースでは、多くは定期券代はそのまま支給されているだろう。

つまり発覚した場合、会社の規則に触れて懲戒処分になる恐れと、全額返金を求められてしまう。

労災が適用されない恐れ

多くの人が誤解しているのだが、労災として国が認めている範囲と、会社に申請している通勤ルートは一致していない。

厚生労働省では、労災が適用になる通勤ルートについてこのように説明している。

就業に関する移動の場合に、一般に労働者が用いるものと認められる経路及び方法をいいます。
合理的な経路については、通勤のために通常利用する経路であれば、複数あったとしてもそれらの経路はいずれも合理的な経路となります。
また、当日の交通事情により迂回してとる経路、マイカー通勤者が貸切りの車庫を経由して通る経路など、通勤のためにやむを得ずとる経路も合理的な経路となります。
しかし、特段の合理的な理由もなく、著しい遠回りとなる経路をとる場合などは、合理的な経路とはなりません。
次に、合理的な方法については、鉄道、バス等の公共交通機関を利用する場合、自動車、自転車等を本来の用法に従って使用する場合、徒歩の場合等、通常用いられる交通方法を平常用いているかどうかにかかわらず、一般に合理的な方法となります。

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-

roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/

rousai_hoken/tuukin.html

つまり会社に対して電車通勤だと申請している人が、自転車通勤中に事故にあったとしても、遠回りしていないルートなら労災が適用される。

しかし、労災として認定されるには、会社の承認が必要になる。

つまり、電車通勤はウソでしたとバレてしまう。

そのため、会社にバレたくない一心から、労災として申請するわけに行かなくなってしまう。
大怪我した場合、それでも会社に通勤中だと報告するわけにもいかなくなるのですが、大怪我して会社に連絡しないわけにもいかないのでいつかはバレる運命とも言える。

会社に許可を貰うしかない

大きな企業ほど、都心にある企業ほど自転車通勤を認めていない会社がほとんどだろう。
コロナ禍で感染リスクを低減させるために、自転車通勤はいいアイディア。

きちんと会社に報告して自転車通勤の許可をもらわないと、後々大きなリスクを抱えることになってしまう。

大きな会社ほど、自転車通勤の許可を得ることは困難。
1人に認めると、その他大勢との不平等が生じる。
事故に遭った、事故を起こしたときの会社が負うリスクも考えなければならない。

しかしコロナ禍で感染リスクを最大限下げようとするには、やはり人との接触を減らす自転車通勤は有効な手段。
粘り強く会社に交渉しないと、後々大きな問題になる可能性もあることは知っておいたほうがいい。

最低でも、自転車保険だけは加入しておくことは必須と言える。

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