近年、自転車は車道を走ることが原則だという認識が少しずつ広まっているように感じます。
車道を走るのが原則で、歩道は一部の例外のときだけ走ることが可能。
残念ながら、車道を逆走しているママチャリも頻繁に見かけます。
車道は左側通行
自転車は道路交通法では車両(軽車両)になるので、車道の左端を走るのが原則。
最近は自転車ナビマーク、自転車ナビラインといって自転車が走るべき目安が描かれている道路もあります。
もしこれを逆走するとどうなるかというと、正しく走っている自転車であったり、車やオートバイと衝突してしまいます。
大変危険です。
自転車事故で最も多いのは、交差点などでの出会い頭での衝突と言われます。
本来、自転車は左側通行を厳守していれば交差点の出会い頭で衝突しないものですが、逆走して右側通行している自転車がいると衝突するリスクが高くなってしまいます。
近年、自転車事故での賠償金は高額になる傾向にあり、数千万単位になることもしばしば。
車道の左端を走ることを厳守しましょう。
歩道は例外
自転車で歩道を走れる条件は、法律では3パターンしかありません。
・「自転車通行可」の標識がある道路
・12歳以下、70歳以上
・車道を通行するのが危険なとき
子供や高齢者は歩道を自転車で通行することが認められています。
また「自転車通行可」の標識がある歩道でも、問題ありません。
車道を通行するのに危険な場合も、歩道を走ってもいいことになっています。
この規定は抽象的なので、危険かどうかを判断することはなかなか難しいところ。
しかしいずれの場合であっても、歩道を自転車で走るときには徐行する必要があります。
歩道を走るママチャリに、ベルを鳴らされたことはありませんか?
歩道では歩行者が最優先ですので、歩行者をどかす目的でベルを鳴らすことは違反になります。
歩道を歩いているときに、後ろからママチャリにチリンチリンと鳴らされたことってありませんか? あれ、道路交通法違反。 今回は正しい自転車ベルの使い方について。 自転車ベルの正しい使い方 歩道を歩いているときに後ろからチリンチリンと鳴らされて不快な思いをしたことがある方もいると思いますが...
歩行者の通行を妨害してはいけないと決まっていて、歩行者の通行を妨げるときには一時停止するのが法律の定め。
例外的に、普通自転車通行指定部分がある歩道では、歩行者がいないときには徐行ではなく「安全な速度と方法」で通行することが出来ます。
歩道に自転車マークがついているから、自転車専用とは限りません。
あくまでも歩行者がいないなら、飛ばしていいわけではなく、徐行よりももう少し速度を上げても構わないと。
あくまでも安全な速度と方法で通行するようにとなっています。
歩道での自転車事故が増えている
コロナ問題で自転車通勤する人が増えているようですが、懸念されるのは交通ルール無視の自転車による自転車事故。
歩道でも、歩行者と自転車の衝突・接触事故の事例が多数報告されています。
歩道を走るときには、徐行するようにと定められています。
徐行とは、10キロ以下が目安になるとされますが、歩道を走る自転車の多くは、もっと速度を上げているのが実情。
気をつけないといけないのは、見通しが悪い曲がり角であったり、歩道橋との合流部。
このような痛ましい事故も起きています。
自転車であってもひき逃げすると犯罪ですので、歩道を走るときには徐行を厳守しましょう。
もちろん、雨の日の傘差し運転は違反な上に大変危険ですのでやめましょう。
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(普通自転車の歩道通行)
第六十三条の四 普通自転車は、次に掲げるときは、第十七条第一項の規定にかかわらず、歩道を通行することができる。ただし、警察官等が歩行者の安全を確保するため必要があると認めて当該歩道を通行してはならない旨を指示したときは、この限りでない。
一 道路標識等により普通自転車が当該歩道を通行することができることとされているとき。
二 当該普通自転車の運転者が、児童、幼児その他の普通自転車により車道を通行することが危険であると認められるものとして政令で定める者であるとき。
三 前二号に掲げるもののほか、車道又は交通の状況に照らして当該普通自転車の通行の安全を確保するため当該普通自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき。
2 前項の場合において、普通自転車は、当該歩道の中央から車道寄りの部分(道路標識等により普通自転車が通行すべき部分として指定された部分(以下この項において「普通自転車通行指定部分」という。)があるときは、当該普通自転車通行指定部分)を徐行しなければならず、また、普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない。ただし、普通自転車通行指定部分については、当該普通自転車通行指定部分を通行し、又は通行しようとする歩行者がないときは、歩道の状況に応じた安全な速度と方法で進行することができる。